「…まぁ、そんなものなのだろうな…ん''ん''っ《ぱちゃ》…ふぅ」
長きに渡る攻防の末、体力を使い果たして海面から現れたのは…
「…アナゴか………、ふむ……律儀、真正直にあの森を守り続けているのはあれだけだ、
その気にでもなればあの森は簡単にあれのものになるだろう…真面目過ぎるな、私と違って」
(…だから私はここに居るのだろうし)
「……私が思うに、あれは不器用の化身だよ…君はどう思う」
「不器用の化身、ね。間違っちゃいないんじゃないの?ニャルちゃんは風紀委員並みの生真面目だからね。」
(親友が真剣に仕事に取り組んでいる時の表情を思い出し、クスリと笑みを湛えながら他の役職の人間に例えてみると)
「でも、私はどちらかと云うと....自己の責任と忠義に囚われた者って思うかな。ちょっとマイナスな言い方になっちゃうんだけど。」