「…」
(すぅ、と目を開く)
(そして、確かに聞く。)
(それは、誰かを殺した宣言。)
(僕が、何度もしたこと。)
(でも、)
「誰を…殺したって?」
(許せない)
『やぁ、可憐なお嬢さん、儂の【ガワ】の性質上、口説きから始まるのはなんともめんどうだね、気にしないでおくれ、で、あぁ、誰を殺したか、だったかね?』
『まぁ、なんだ、【アヴァロン】としか認識していないからなぁ、でもいいだろう?『製作者』が『作ったものを壊すくらい』』
(ころころと、一人称を変えながら話す、そしてその姿は、)
(『天川宙』そのものだった)