〈グキャン ガォォゥ〉
「はぅっ…っは………ぃ」
息切れを起こし 呼吸を苦痛に感じようとしたその時…
獣の、足の…息の…音が、自分から随分と離れて、止まっている事に気付いた
「むぅぃ…ぃ…や、やっと…?」
撒いたのか?
そんな事を考えて後ろを振り向く…
〈ガアアッ〉〈ウグググルゥ…〉
獣たちの前、そこで仁王立ちをした男の人に…
小娘は言いようのない、安心感を覚える
「っっ…お久しぶりですっ!…ぇっと」
「『痛いお人さんっ!』」
「リヴァシュナイダーと、そう呼びたまえ」
その青い髪の毛の男は、かつての影にはなかった、安心感と慈悲の光を宿す笑顔をレイチェルに向けた。
その笑顔をすぐにしまい、魔物へすぐに向き直る。
そして、右手を魔物にかざし、力を蓄える。そして……
「アクアバーストストリームっ!」
一気にその力を解放し、魔物に放つ。