>>334
___経緯は複雑を踏む
…"夢"を抱くようになったのは
年にして11歳。…当たり障りのない野球選手
学校に通いつつも、金を稼ぐ生活には自然と
固く、誓った心の他にも夢を求めるようになる
普通の人間が獲得し得ない自分への嫌悪を、激しく
夢に、野球に打ち込む事で成長は叶っては行った
だがあの日のことを …あの女の子の事を忘れず
しかし顔を会わせられそうにない程、自分に抱いた
失望も忘れられずに日々を野球へ傾かせる…
そうやって過ごした18歳、…志は夢への階段を
順調に進ませてはいたものの、…幼少に過ごした
人には言えぬ過去は、…少女の記憶が根付くからこそ
また忘れる事は出来ず、燻る嫌悪が彼に笑顔を忘れさせ
友も出来ず、チーム間でも悪い噂が立つようになった
彼は、また一人に戻り始めたが それでも負けなかったのは
皮肉にも、元から嫌悪した自分と 覚え続けたあの記憶が
自分を支え続けたからだ …いつの間にか 自分を支えていた
大切な記憶は、嫌悪に取って変わっていた …
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21歳。…その道の中でも、名が知れた自分にも
嫌悪は冷めなかった、…だが 投球への志だけは
固くも強く成長する。嫌悪と、ただ一つの志、
板挟みの中で、彼は"女神"の噂を耳にする
…噂の内容、それは対して実のないものだったが
記憶の中にある何かに惹かれ、"女神"について
調べを掛けていく …その内に… 奇妙な団体と
奇妙な事件についての記事、それを眼にして
…彼は、また1つ 固く誓うものを造り
それに従い、野球の世界を降りることにした
___記事の …写真に写っていた"人物"の背中
…それが間違いか 正しいのかを求めて