>>16
17の続き
( やるか、やらないかその突きつけられた選択肢を一旦棚に置いたのは驚きの感情だった )
びっくりした。生きててくれて本当よかったけど、こんだけ喋れるほど、余裕でいられると少し複雑な気持ちだな )
( 後ろの相手の方へと、体を翻す。
相手の視界に入ったであろう黒鎧姿には新たな異変があった。それは足元からヒザ付近にかけての出来事。黒煙。赤々しい様。生き物のように揺らめく様。それは先の激しい摩擦から生まれた小さな火事だった。
しかし、本人は「 ん? 」と視界に入ったそれが炎だと今、ようやく認知したようで )
えっ………ぎゃぁぁぁああああ!!!あぢぃぃぃ!!!焼肉になっちまぅぅぅぅー!!
( パキパキとヒビが入り込む鎧。
高熱が加えられた鎧は、自らの原材料の性質に起因して、ヒビがクモの巣のように広がった。
バカみたいに熱くて痛い。
しかし相手は火とか電気に弱いと、弱点を自分で晒していたことを想起する。棚に置いていた選択肢が地面に転がり落ちる。やるか、やらないか。イエスかノーか。心臓がドキドキと高鳴った )
当然やる!てか、やるしかないよぁ?だってアンタ、水とか氷だもんな!だからイエスだ。イエス。かかってこいよ!
( 痛みが心の奥底で眠っていたものを覚醒させた )