あはっ、それは嬉しいよ、私なんかで良かったら、またいつでも戦ってあげるよ?今度はマジでやっても、平気だしね?ただ勘違いしてるかも知んないけど、私はねぇ、貴方を一瞬では殺せたりはしないよ。私より強い、無限とか最強とか、それこそ神って呼ばれる存在だって此処にはいるんだよ?…そんな広い世界に、足を踏み入れた事、公開しないようにね?……なんて、私もあんま関わった事は無いんだけどね、【見てた】だけだからさ?
( 軽い笑み 謙遜なんかではなく全て事実 見ていただけで体が痺れたなんて事は多い それこそ明確に死のビジョンが見えた事もある ……それ程までにこの場所の者達は強いのだ 自分なんかでは手も足も及ばないだろう ただで負ける、気にはならないし 負けると分かっていても戦いたいと思う事は何度もあるが )
…………再生、ね?『水』の状態なら可能だよ?いとも簡単に出来る それ以外の時は厳しいけどね?そして……摩擦とかの熱は少しキツイ、かな!!!
( 目の前一瞬で迫る剣 瞬きする間もなく一瞬で刀は振るわれて 腹が切られる 重みを持ち 確かに固い骨や内臓を切った感覚が伝わる そして剣にも血液が付着し…辺りに大きく血が噴き出し、上半身と下半身で真っ二つになる 明確な殺意は確かに、野菜を切るかのように簡単に刈り取れた……? )
ま、とは言ってもそんな簡単には死なないよ?ただ方向性とか、動きはとても良かったよ、相手が私じゃなかったら軽傷は負わせられると思うよ?………私でも、結構危ないぐらいなんだしさ?
[ チャプ チュププ ][ パチパチパチパチパチパチ ]
( 血の海に浸かりながら 拍手する音だけが響く 褒めてはいるが、重傷な筈なのにその顔には余裕が詰まっている ………ドロリと先程切断された部分が糊のように粘性を持つ液体に変化する そして両手をついて立ち上がれば 少しはフラフラと足取りがおぼつかなかったものの、すぐに安定 ....両の足でしっかりと立っていた 骨や内臓なんかは簡単に治せないみたいで 体が揺れる度に水の音が鳴り響く )
さて、まだ、やる?次は私も攻めるよ?
( 斬った直後。
かかとをブレーキとして全身に宿った速力を落としていく。鎧靴底と地面とで、火花を含んだ摩擦が生じる。結果、相手を中心点として、自分は斬る前の位置からちょうど正反対側の位置で止まった。だから現状、自分より、数メートル後ろに相手を控える形となる。
他方、足元からは煙が上がっていた )
17の続き
( やるか、やらないかその突きつけられた選択肢を一旦棚に置いたのは驚きの感情だった )
びっくりした。生きててくれて本当よかったけど、こんだけ喋れるほど、余裕でいられると少し複雑な気持ちだな )
( 後ろの相手の方へと、体を翻す。
相手の視界に入ったであろう黒鎧姿には新たな異変があった。それは足元からヒザ付近にかけての出来事。黒煙。赤々しい様。生き物のように揺らめく様。それは先の激しい摩擦から生まれた小さな火事だった。
しかし、本人は「 ん? 」と視界に入ったそれが炎だと今、ようやく認知したようで )
えっ………ぎゃぁぁぁああああ!!!あぢぃぃぃ!!!焼肉になっちまぅぅぅぅー!!
( パキパキとヒビが入り込む鎧。
高熱が加えられた鎧は、自らの原材料の性質に起因して、ヒビがクモの巣のように広がった。
バカみたいに熱くて痛い。
しかし相手は火とか電気に弱いと、弱点を自分で晒していたことを想起する。棚に置いていた選択肢が地面に転がり落ちる。やるか、やらないか。イエスかノーか。心臓がドキドキと高鳴った )
当然やる!てか、やるしかないよぁ?だってアンタ、水とか氷だもんな!だからイエスだ。イエス。かかってこいよ!
( 痛みが心の奥底で眠っていたものを覚醒させた )