「……こんなに人に嫌われたのは初めでです、まぁ、猫被らなかった僕も悪いんですが」
『いやぁ、猫かぶっとったらもっと嫌われとったと思うであれは』
「………」
(ぐぱぐぱと、手を握った方の手のひらを見つめながら開いたり閉じたりを繰り返す)
「………死者と手を繋ぐ、なんて」
( そんな二人を横目に、ポケットに手を突っ込むと少しひんやりとした何かが当たり、何か分からずに出してみればロケットペンダントで。こんなの持ってたっけと思いながらカチッと開いた後はっと息を呑みそのまま閉じてそのまましまい。ぼんやりと空を眺めながら先ほどみた物や嫌な事を全部吐き出すように息を吐き、手を開いたり閉じたりしている青年を見てふと疑問に思ったことを訪ねて )
「 青年、お前確か弟いるんだよナ?……弟のこと煩わしく感じる時ってあるのか? 」