>>33
「……『傀儡姫』」
(彼女の言葉を聞いて、ぽつりと、言葉をひとつこぼす)
「『傀儡姫』にてございます。…………名前は、あまり都市警察にもらすのは、好まれませんようなので、そちらにて失礼を」
(そういうと、申し訳なさからか、もういちど、今度は裾を持つことはなくお辞儀をする)
「………帰還命令は出されていませんので、私はここに残ります、……さようなら、ごきげんよう、酷く優しい貴女」
(そう、機械的に微笑む、月明かりに照らされて、人形は美しく笑った)
「『百々路献』様」