>>51
終わりです。
あなたは殺され続けるだけの存在。
死へは永遠に到達できず、まともな生すらも享受できない存在。
( 剣の表面。髪が靡いた自分の姿が映っています。
これは鏡という意味でしょう。
ぼくは「さようなら」と言い残しました。
そして、踵を返します )
わあ…っ
( そこには絶景が広がっていました。
ぼくの後ろの剣が破壊に破壊を重ねて作った無意味。
混沌の街。ビルは斜めに倒壊し、たくさんの瓦礫の海があますことなく一体に広がっています。
鼠。黒い袋。イイ女。道。ホームレス。駅。電車。看板。ビル。街。人間。
星々に見守られる中、あらゆる秩序が、瓦礫という混沌まで還元された世界。
しかしなんだろう。この気持ちは。まるで自分を見ているみたいだ )
…虚しい。