かきます!
オレは今日、このボロ家に引っ越してきた。中古でありえないほど安く売っていたものだから、なにか曰くつきなのだろう、と考えていたが、そこまでおかしなところはなく、ただひとついうとすればボロいというところだろう。オレはこの家が大層気に入りさっそく買うことにした。両親もそれについては大賛成だった。…まぁ、5年間も引きこもりのクソニートだったオレを早く追い出したかったにちがいない。…まぁ、ともあれ、引っ越し業者に頼んで荷物を運びこんでもらうことにした。
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変なのだ。そこまで運びこむ荷物がないはずなのに、異様に時間がかかっている。おかしい。しかし、運び終わったあと、荷物の数を数えてみると確かに数はあっている。オレの時間感覚の問題だろうか。
…ひとしきり荷物を点検しおわったので、各部屋を見て回ることにした。
「…ヒッ」
突如天井から落ちてきた髪の毛に度肝を抜かす。窓を開けていないのに、風が吹いてくる。行きと帰りで階段を登る時間感覚が全くちがう。こんなことが連続的に起きていた。
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夜、二階の布団に潜るころには、オレは『なにかがおかしい。』と考え始めていた。ただボロいだけだと思っていたが、やっぱりなにかあるんじゃないか。
『カリカリカリ』
窓を爪で引っかくような音がする。
オレはとうとう耐えきれなくなって
「誰だ‼」
といってカーテンをめくった。
「…なんだ、猫か。」
オレは安心して、朝までぐっすり眠った。
>>88俺の母ちゃんってことはその一人息子が俺。で、その俺はもう死んでいる。なのにその事を知ってるってことは幽霊?
>>87猫はどうやって2階に上がってきたの?