つづきだよー!
考えたくないけど、私も若武をカッコいいと思った一人だった。
多分、初めてちゃんとカッコいいなって思ったと思う。
だから、あんなこと言われたらファンの子達は荒ぶりそうだな……。
「バカ?学校に何持ってきてるの……?」
ここは中学校。お菓子の持ち込み禁止である。
「じゃ、帰りに受け取ってくれよ」
慌てたように言ってるけど、無視した。
背を向け教室に戻ろうとすると、前から女子が走ってくるのが見えた。若武のことを、呼んでる。
あー……早く戻ろう。
その後からずっと若武とは目が合わなかった。
……ほら、どうせあの子と付き合うことになったんでしょ?
おめでとう、良かったね。
若武と離れられて良かった。良かったはずなのに……
「どうして、涙が出てくるの……?」
……なんて嘘。本当はどうしてか分かってる。
若武のこと、好きだったんだ。
何で今、気づいたんだろう。遅いのに…………傷つくだけなのに。
「……どうした?」
「上杉君……どうしてここに?」
泣いてるの、見られちゃった。
「檸檬に会いに来たんだよ。…若武に何かされたか?」
違うって、否定したいけど声が出ない。
私が何も言えずいると、上杉君はため息をついて、私から離れていった。
何だったんだろう。
その答えはすぐにわかることになる。
……お分かり頂けただろうか。
『檸檬に会いに来たんだよ』
分からなかった方のためにもう一度…
『檸檬に会いに来たんだよ』
……スゥゥウウ(←息を吸ってる音)
クスノキ何なの!?上杉くんかっこよすぎるんだけど!この小説は私へのご褒美か何かなの!?
そして続き…続きかもーん…