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『森の神は知っている』
2.不思議な伝説
「あの鈴鹿山には、山神と言われる神様が居るらしいんだ。それで、その神様が
奉ってある神社が山道の途中にあって、最近若い登山者がその神社で何かやらかした
らしくて、祟りみたいな怪奇現象が起こってるって噂があるんだ。だからそれをkzで
解決、俺達は登山者の恐怖を取り除いた英雄になって、新聞やテレビに出放題だぜ。」
ああ、やっぱり最後はそこに辿り着くんだね。
「その話なら俺も聞いたことある。確か先月鈴鹿山に登った知人が、山道にある崖が
いきなり崩壊し始めて、危うく落ちる所だったらしい。他にも財布が盗まれた登山者
とかが居たらしいよ。」
黒木君が言うと、若武が身を乗り出した。
「やっぱ辿りだな。」
でも財布を盗むって、犯罪だよね。
神様がそんな事やって良いのかな。
翼が私の考えを代弁するように言った。
「神様って、犯罪したらダメでしょ。」
上杉君が忍を見た。
「七鬼、妖怪わかるなら神様とかも知ってるよな。神様って、犯罪するか?」
皆が忍をいっせいに見た。
忍は菫色の瞳を閉じた。
「俺が知ってる話じゃ、神様はそんな汚い真似はしない。っていうか
普通に考えて神様が犯罪したら、神様失格だろ。」
小塚君が不思議そうに口を開いた。
「だったらそれは、神様でも無くただの人間じゃない?」
ん、私もそう思う。
「若武、それは辿りじゃなくて、誰かが犯罪を犯してるんだと思うよ。」
黒木君が苦笑しながら言った。
私たちも頷く。
それで若武は、ふて腐れた。
「わかったよ。でもその犯人探しを俺達kzがするのには賛成だろ。」
ん、まあね。
祟りが辿りになってたw
後、『2.神様は犯罪者?』にする。
『森の神は知っている』
3.山頂までの道のり
「あ、これ鈴鹿山の山頂までのルートなんだけど、」
小塚君が皆に紙を配る。
「1日って言っても結構大変なんだ。往復で10時間位はかかると思うよ。」
えっ、そんなに!?
だったら、片道でも5時間かかるってことだよね………。
「アーヤ、何固まってんだ。」
若武が私を不思議そうに見た。
「だって、結構山頂までかかるんだなぁって……。10時間って相当だし。」
私が言った瞬間、今度は皆が固まった。
「何言ってんだお前、熱でもあんのか?」
ないよ!
「大丈夫だって!」
叫んだ私を、小塚君がなだめにかかった。
「アーヤ、山って言うのは、低くても500m位あるんだ。だから往復10時間って言っても
軽い方だよ。」
そうなんだ。
じゃあ、楽ちんな方なんだね。
そう考えると、なんだか10時間って言うのが短時間に思えて来た。
「でも、そういう所可愛いよ、アーヤ。」
黒木君が私を甘い瞳で見つめた。
そうやって見られると、思わず真っ赤になってしまう。
黒木君のあの目、弱いんだよねぇ。
翼が小塚君を見て言った。
「で、小塚、どういう道で登る訳?」
小塚君はコピー用紙に目を向ける。
「えっと、まずスタート地点から……」
私はそのコピー用紙を事件ノートに張り、小塚君のペンが辿った道を書き込んだ。
「あれ小塚、もしかして鈴鹿山って、道全てコンクリート舗装されてる?」
忍が頬杖を着きながら言った。
「うん、大体はね。ただ少しだけ舗装されていない道があるみたいなんだ。」
へぇ。
でも、なんで?
連レスごめん!