窓際の席は最高だ。暇なとき外を見れば何かしらの変化はあるし、体育の時には少なからず人がいる。教室を見渡せば真面目に授業を聞いている人、午後の倦怠感とまるでお経のような先生の声にうとうとしてる人、それに耐えきれず睡眠を貪るものと様々だ。授業の終わりの鐘が鳴るとみんなおもむろに立ち上がり日直の気だるげな号令と共に授業が始まり休み時間になる。さて、どうしたものかと思い、教室を見渡すとすやすやと惰眠を貪る隣の席のやつが。蹴りでも入れてやろうか、なんて考えながら周りには聞こえない声で彼にそっと耳打ちする。まぁ、嘘だけど多分嘘じゃないし………。
「 くーちゃん、起きて、りぃちーがきたよ〜 」
なんてからかい半分に告げると。見計らったように教室のドアが開く。そこには肩で呼吸を繰り返す中等部のさっき噂した彼女の姿が。彼は胡散臭そうにわたしを見た後、ドアの方を振り返りぱぁっと顔を輝かせて簡単なお礼を述べた後、彼女の方へ向かう。さっさと行け、馬鹿カップルなんて思いつつ再び窓からグラウンドを見る。どうやら一個上の学年の授業のだったらしい。サッカーのボールを片付けている彼らから目を離し、時計に目を移すとまだ帰るのには早い時間、といっても部活だから関係ないんだけど………。もう一人の友人である彼女は読書の真っ最中だ。暇だなぁなんて思っていると数人の女子が教室の外に出て、とある人物に駆け寄る。ネクタイの色から上級生だし、まぁなんとなくその人物は予想はつくのだけれど………。はぁと小さくため息をつきながら荷物をまとめ、少し早いけど屋上へ向かう。鍵なら貰ったし。帰りたいときに帰ればいっか、なんて思いながらあの適当すぎる顧問を思い出しさらにため息をつく。
屋上の鍵を開けフェンスに寄り掛かりながらネクタイを緩めると特に意味もなく足をばたつかせる。この時間帯だとひといないし、自習したかったんだけどなぁと思っていると、屋上のが開く。そこには適当すぎる顧問の化学教師と、数人の女子、そしてここに早くきた元凶であるやつがたっていた。彼らの手元をよく見ると入部届と書かれた紙がある。阿呆かこいつら、なんて思ってるとこのグループのリーダーであろう女子が近づき、握手を求める。
まぁ、そういうことだからと適当にあしらった顧問を睨みつけてると、握手の手を強め、わたしにだけ聞こえるようにそっと彼女は耳打ちをする。
「 リク先輩は渡しませんから、天文部部長 」
敵意たっぷりの感情をこめて言われ思わずため息が出る。これだから女って面倒だ、と思いながら、満足げに愉快な仲間たち去っていった彼女や取り巻きにも聞こえるように嘘をつく。まぁ話題に出したことは謝ればいいし、彼ならたいして何も思わないだろう。
「 わたしは悠陽パイセンが好きなのでお気になさらず、あとわたしの活動時間は生徒の下校時間と部活が終わる三十分前だから、それ以外は勝手に好きなことしてて、じゃぁ 」
今日は帰るから、シャロせんせーに鍵閉めてもらって。そう告げたし荷物をまとめ帰る準備をする。面倒なのはこっちか願い下げだ。そう思いながら階段を下りる、一瞬殺意の籠った目線を感じたけどきっと気のせいだ。そう自分に言い聞かせて。
まだ猿の方があの女どもより知能数が。あるのでは?なんて思いつつ先ほどレイに上げた彼をまつ。めんどくさくなる前に誤解をある程度なくして、協力してもらった方が早いだろう。
「 あぁ!ゆーひパイセン〜、相談したいことあるので一緒に帰りません? 」
簡単に内容
レイリク両片思いだけど、レイが拗らせに拗らせた性格ゆえ、悠陽君を巻き込む
誤字を直してた。それより僕は>>537を一時間で書き上げたのよ、朝、ほめて
1200〜程度だと思う、だいたい一時間ちょっと
もう少しリリクザ成分入れたかった