人間ってのはどこまでも愚かだ、そして救いようがない。今日もほら、また新しいおともだちが〜、なーんて。そんなことを考えながら足を進めると、彼から小さな歌声が聴こえてきた。
『 聖なる歌声が聴こえてる 』
その、歌詞に思わず立ち止まり彼を振り返るが、彼はたいして気にした様子もなく劇場を見渡している。あぁ、そんな顔じゃ、もう舞台に立つのは難しいのに。そこまでして舞台に捕らえられているのかと考えるとやっぱり、人間って面白いと思う。
「 埃の焼ける匂いが私の糧__スポットライトの光だけが、私の存在を炙り出す__ 」
「 いやあぁぁぁぁぁぁ!!! 」
彼が劇場のゴーストに捕らわれて、連れ去られる叫び声を聴いて一人静かに微笑む。
_____命を引き換えに、美しさを____
なんてね、人はどこまでも強欲だ。まぁ、今回は、面白いものみせて貰えたけど。
「 あはっ、美しさと引き換えに、命を!__なんてね、ふふっ、あはっ、__彼、最初どんな顔か覚えてなかったんだねぇ、まぁ、それもそっか 」
そういって、笑っていた少女は気配を感じて、不思議そうな表情をしたまま、振り返る。そしてじっと貴方を見つめ、くすっと笑みをこぼして人差し指を口元に当て、先ほどオペラが捕らわれた舞台へと消えていった。
「 おに〜ちゃん、なぁに読んでるの? 」
パタンと少し古びた表紙をなぞって本を閉じる。目の前には退屈なのか、足をバタバタする妹にため息を着きながら席をたつ。
「 レイ、行儀が悪い 」
さっきまで読んでた古い台本の中に出てたオペラは果たしてここにいるオペラなのか、なんて下らない事を考えながらふっと隣を見ればさっきまで考えていた彼がおり思わず、肩を震わす。
「 やぁ、レイレさんに、リンリンくんっ!!元気してるかい?スコーンにコーヒーシロップはいかがかな 」
いつもの彼を見て妹と目をあわせ、肩をすくめる。まぁ、この街で一番の俳優が、全てに命を注いだオペラがこんなことをするはずがない。そんなことを思いながら少し冷めた紅茶を一口口に含んだ。
「 うん、おいしい 」
これ、裏のエンドなんですけど、もし不備なえあったら教えて、なおす((
るるるるーるるるーねぇ、>>154に劇場のゴーストの裏エピあるので解釈大丈夫かおしえて