SSW学パロのお話は
「幸せになってください」という台詞で始まり「ふと思い付いて、ごく自然に筆を執った」で終わります。
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>>394 : 悠レイ
「 幸せになってください 」
最近この文章ばかり日記に書いている気がする。日記に書くことが本当にない。ふとすれば、彼奴のことを考えてしまうから。他のことは思い付かないのだ。しかし彼奴の名前は書けない。寮の中は戦場だ_特に相部屋のシンイが持ってくる厄介事は、かなり危険だ。本棚の奥に隠しているとはいえ、この夜な夜な書きためている日記がばら蒔かれたら、世も末だ。それで、名前までバレたら彼奴にまで迷惑が掛かるだろう。それは避けなければならない。 ……さて、今日の日記だが……
( 中略 )
……まあ、こんな日だってあるかも知れない。彼奴だってそんな気分だったのかも知れない。そう思っても、あの悪戯っぽい瞳が、優しそうな笑顔が、抑えていた炎を少しだけ煽るから。もう少しだけ、期待しても良いと囁くから。今日も俺は日記を開く。いつもとなんら変わりはしない。でも今日は、すぐにふと思い付いて、ごく自然に筆を執った。