「 あの落ち葉散ったら僕の命はもうつきるんだ 」
そんな、馬鹿げた話をピアノを弾いていた彼女に告げる。なんで彼女かって?そんなのどうだっていいじゃない。彼女はピアノを弾くのをやめて、怪訝そうな顔でこちらを見る。
「 なんで、リコットさんは……死んでしまったのですか? 」
「 乾燥ワカメの食べ過ぎで死んじゃったんだよ……まったくついてないよね 」
とくにこれといって、本当に死ぬ訳じゃないんだけど。今気分なんだよって言ったなら彼女はきっとまた視線を譜面の方へ戻してしまうのだろう。とっさに口からはいた言葉は自分でも疑問に思う謎過ぎる言葉で。そんな言葉を聞いた彼女は少しあきれて、再びカノンを弾き始める。でもきっとこのもやもやをぶつけるのにはこれでいいんだ。
「 誰でもよかったんだよ、僕の話を聞いてくれれば 」
まぁ、それも嘘…なんだけど。手が薄く透けてるのを見て苦笑いする。外を見ると落ち葉がひらりと待ってる。ほら嘘じゃない。好きな人のピアノであの世に送り出されるのも悪くないかもしれない。
>>156か、まじひでぇ