あぁ…。、と嗚咽の声が、無意識の内に漏れた
今にも、消えてしまいそうで
とても儚い、触れたら消えてしまうような
シャボン玉のような、我が妹
我輩は、何もできない。
能力で干渉することが出来ない。
そして、
与えることも、注ぐことも、渡すことも
何一つ、すべてが無駄に終わる。
みんなは嘆く、触れられないシャボン玉に
触れてしまえば、割れてしまいそうで
二度と、見えなくなってしまいそうで
孤独感、悲壮感、虚無感を纏う妹は、
独り、ウッドデッキで踞る。
声をかけようと、手を伸ばしても、
一切、触れられない。
そこにまるでいないかのように、すり抜ける。
ここにいるのに、と、
嘆いても、懇願しても、叫んでも、
妹には１つたりとも届かない。
人との壁が、異様に大きく感じられた。
越えられない、本来越えてはいけない壁
その先に、妹がいることを感じる。
けれど、届かない
いつしか、諦めの空気が我が家を包む
そう、本来ならば我輩たちは人間
これが普通だった、否、普通なのだ。
互いに触れてはいけない存在、
手を伸ばしては、いけない
だが、きっと、これでいいのかもしれない、と
クロさんが溢した。
妹は、とても弱い
こちから干渉することが出来なくなったのだから、触れることが出来なくなったのだから
もう霊的障害に苦しめられることもない
妹に負担が減る、そう考えれば楽だった。
楽だと思えた。
それは、単なる現実逃避と変わらない。
皆は、ポツリポツリと同意の意を示す。
しかし、その声色には、覇気はなかった。
軽く考えれば、分かるのだ
妹が、そう望んでいないことなど、
今、我が家はとても静かだ
騒ぐ者は、一人もいない
しかし、苦しめられない者は、
一人としていなかった。
安全かもしれないけど…一人ぼっち置いてけぼりは寂しいですよ…
どうにか…霊感霊力を入手する方法は…
>>528 圧倒的硝子！
圧倒的箱庭！
＿＿＿＿＿＿＿誰も触れられない元能力者＿＿
聞こえぬと嘆く硝子の姫！届かぬと嘆くクリーチャー！￣￣￣
この間で魔王の決断はイカに！？