prologue 本当に思いもしなかった。 まさかこんな事になるなんて・・・・・・。 私に向けられる鉄砲。顔がよく見えない男性。 呼吸をするのも気まずいくらい位の静けさと、相手から『声を出すな』というオーラと圧力。 壁に背中をべったりと付けて、相手の顔を見上げる。 ・・・・・・・・・・もう、逃げられないんだ・・・・。 ごくりと生唾を飲む。 相手の顔も、輪郭も全くと言っていいほど分からない。 殺される そう確信した。