私は、小学生。そう。ただの小学生である。

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2:少女匿名:2015/01/28(水) 22:53 ID:eWM

それは、ある昼休みのこと

1人の男子の絶叫から始まった


「Gだぁぁぁ!

Gがでたぞぉぉぉぉ!」


劈くような叫び声とGという謎なアルファベットの意味を理解すべく、教室がシーンと静かになる



………あ、はいなるほど


意味を理解するまで3秒もかからなかった

私がゆっくりと立ち上がろうとしている間に、みんながみんな、男子のいる方へ向かっていた

……廊下は走っちゃダメなんだよ


「き、きめぇ……」


そこは、学年の水飲み場だった


何もいないのでは、と思いつつもしばらく見ていると、下水管から黒くも、紫色に暗光りする物体が…

しかもその物体……否、生物、カサカサ音を立てんばかりに動いている


間違いない

ゴキ…じゃないGだ!


「ふぇえ……気持ち悪ぃょぉ……」


明らかにキャラ作り、お疲れ様と言いたくなるほどに可愛らしい()きゃんでぃボイスが聞こえてきた

振り向くと、そこには頭にピンクのリボンカチューシャをつけた女子

梨郷寺 有栖川(りごうでら ありす)がいた


男子からの人気はNo. 1!な彼女

そも証拠に、涙目になる梨郷寺さんの周りにわらわらと、それこそGのように男子たちが集まってくる


「ふぇ?へ、平気だよっ!」

うむ。いつも通りの素晴らしいぶりっ子っぷりだな


心の中で賞賛の声を上げつつも、私は黙って動くGを見つめた


と、その時



「あ、危ない!!」


「!」


気付いた時には遅かった

目にも留まらぬ速さで、急にGが飛びかかってきたのだ

しかも、私の目前!


なんで危ないのかはわからないが……

(精神的な面で)は、非常に危ないと思う


「……」


とりあえず、避けてみた

すると、Gは真っ直ぐに私の後ろへ……




すなわち、梨郷寺さんのもとへ………







「きゃぁぁぁ!」という高い悲鳴を聞きながら………

そして、男子たちの真っ白な瞳をみた今、

私は思う


「あ、(社会的に)終わったな……」


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