あまりの鈍感さに業を煮やしたザ・シャトーの職員は無理矢理矢澤を引きずり込んだ。
ミリスもそのあとに続いていく。
ザ・シャトーに入った彼らは学校の教室のような場所に居た。
いや、ザ・シャトーは学校なのだから教室であることは疑いようのないことだ。
「兄やん・・・ここが私が通っている学校だよ」
「そうなのか」
「兄やんは冷静だね」
「小さい時からミリスに驚かされていたからね」
「で、ミリスが急に出てきたり、引きずり込まれたりしたのはあれも呪いなのか……?」
「ふふふ・・・あれは魔法だよ・・・」
呪いの専門校なのに魔法と矢澤は疑問に思った。
「兄やんが私のモノになれば教えてあげるよ・・・」
ミリスはからかうような笑みを矢澤に対して向けている。