「アリスおばあちゃんの日記に書いてあった、時計ウサギ・・・!?」 「そうだよ。それにしても、なーんで君はここにいるんだい?」 ウサギはちょこん、と首をかしげる。 可愛くない。気持ち悪い。 「そんなの、私が知りたいわ。急に白紙の中に吸い込まれたんだもの」 「ふーん・・・あ、もしかしたら」 ぱかっとウサギは口を開けた。小さな体にそぐわない大きな口。 ・・・ザクロみたいに、まっかっか 気付けば私はウサギの口に真っ逆さま。