おっさん女子日本代表と愉快な仲間達

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧
2:匿名:2015/03/25(水) 11:48 ID:3Y.


紺色のコントローラーから、コードを伝って繋げられた箱型テレビ。
この二つのものの共通点は、どちらも薄汚れていることだろうか。

……箱型テレビの画面は今はまだ真っ暗で…………画面の目の前にいる少女の姿を、映し出している。

「………フン」

その姿を鏡代わりマジマジと見て、少女は憎々しげに鼻を鳴らした。
少女が首を動かすと同時に、画面に映ったその姿もまた首を動かす。

「どこの落ち武者かと思ったら、アタシかよ」

(女子とは思えないほど)ドスの聞いた低い掠れ声で、ため息混じりに少女は呟いた。

______ピョンと、ところどころ跳ねた黒髪。

その髪が地味に茶色がかっているのが彼女の自慢らしいが、正直どうでもいいと思う。
肌は白めで、よく言えば色白、悪く言えば不健康と言ったところだろうか……

瞳は淀んだ黒、やる気のない半開きの目………
アンハッピーセットで、隈と青白い唇も付いてくる。いらねーよ。

服装は、上はジャージ、下はスカート_____本人いわく、シワは入れないように常にアイロンがけしているらしいが………

もう一目見てニートである。学校入ってる分まあマシだとは思うが。
良くてもおっさんとしか言えない………不思議。

彼女の辞書に「おしゃれ」と「女子力」を書き入れてくれなかったのは、神様のイタズラだろうか。

「うぃ〜……対戦すっぞー」

少女が掛け声すると、何人か少年・少女がやって来て………
その中から1人、少年が出てきた

「えー……雅か……まーいーや」

「なんで嫌そうなんだよ………
ってもうスタートかよ! はえーよ!」

いつの間にか出ていたゲーム画面に向かい、少女はコントローラーを動かす。
少年も慌てて彼女の側に座り、ゲームを始める……


______柳 クレア15歳、高校一年生

・彼女にあるのは、ゲームとアニメに対する熱意と、愛情のみ


全部 次100> キーワード
名前 メモ