私は世界一不幸な女だと思う。
生まれついた時から「運」だとか「福」だとか、そういうものと全くかけ離れた生活をしてきた。
走れば転ぶし、好きになった人にはどんどん可愛い彼女が出来ていくし。じゃんけんで勝った回数なんて数える程にしかない。
酷い時には、一生懸命書いて自画自賛できるほどの美しい出来栄えだった数学のノート。それが実は社会のノートだったり。
挙げ句の果てに母から「福引きマシーン」ならぬ「不幸引きマシーン」という微塵も嬉しくない仇名を頂戴された程だ。最悪だ。
「私の人生、アンラッキーすぎないか?」
そんなことを考えていた齢15の春。
当時淡い恋心を抱いていた男子に屋上に呼び出され、高鳴る胸を押さえつつ向かった先で待っていた彼の口から放たれた言葉は「お前が好きなの」ではなく「お前は老け顔」だった。
そうして面と向かって罵られたときに時に気づいた。私は世界一不幸な女だと。
何をとってもいまひとつで、地味。
おまけにアンラッキーガール。
そんな私の、人生最大の『不幸』
それは__________
『ごめんね、フチカ』