「えっと……?」
誰だろう、この人。
知ってるような知らないような……
「あ、人違いかな?ごめんねっ、ハハッ……」
彼女は気まずそうに頬をひきつらせてこの場から離れようとした。
いや、名前はあってるけど、さ?
なんだろう……
「待って!!」
気付くと僕は彼女を呼びためていた。
いや、呼び止めてどうすんだ。
「……」
彼女は黙ったまま。
まぁ、そりゃそうだ。
僕だってこんな状況困る。
「……あのっ!!」