俺が好きな色。

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧
3:小金井要:2015/05/10(日) 18:21 ID:.Ho

「その子」は、よくいじめられていました。
友達もいない、特技もない。ドッヂボールをやれば、その子が入ったチームが負けてしまう。

だからよく、1人で遊ぶ皆の姿を見ていました。
本格的ないじめではありませんでしたが、1人でその様子を見るのは、幼い少年に少なからず傷を与えていました。


その日も、川沿いにある広場でドッヂーボールや鬼ごっこをして遊ぶ子供たちを、『誘ってくれないかなぁ』という期待をこめて、土手に座り込み眺めていました。


ボーッとして、「今日も1人かぁ」なんて呟いた時に、背中の方から声が掛けられました。

「そこの男!」


バッと顔をあげて、期待に胸を高鳴らせて後ろを振り返ると。
赤い、ヒーローのお面を付けた、女の子が立っていました。


全部 <前100 次100> キーワード
名前 メモ