ー第一章、親子喧嘩?ー
俺達二人は他愛の無い会話をしながら入学式が始まるのを待っていた。
「うわー!うわー!レトさん最低!」
「何やって!?酷いよキヨ君!」
何処からか
喧嘩らしき怒鳴り合いが聞こえた。
ざわざわ…
生徒たちが集まってる方に俺達二人は向かった
「レトさんしかいないだろ!?」
「キヨ君酷いよ!人のせいにするなんてさ!」
人混みを避けて覗いてみると
そこに居たのは
赤色の髪に金色のメッシュをしている長身の
男の人と
ふわふわしている茶髪の髪に、口から見える八重歯が印象の小さい男の子が睨みあっていた
近くにいる女の子に聞いてみた
「あの親子は何してるんですか?」
女の子は目を丸にしたあと、小さくフッと笑って答えてくれた
「親子じゃないですよ。小さい方が先輩なんだけどねw」
あんなに小さい男の子が高校生だなんて…
赤髪の人も背でかいのに高校生なの?
やべえなこの高校
「えと…喧嘩の原因は?」
さっきの女の子にもう一回訪ねてみる。
「あー…見てればわかりますよ」
女の子は目を細めながら言った
俺は凸凹コンビに目線を戻す
※P-Pは裸足になって踊っています
「レトさんいっつもそうじゃん!」
「キヨ君だっていっつも俺を疑うやん!!」
小さい方がレトさんで
でかい方がキヨ君かぁ
「疑うも何も、何で口にチョコの欠片がついてるの?!」
「!!こ、これは!石に躓いて泥沼に顔突っ込んじゃったの!これ泥!」
ン?チョコ?泥?
「じゃあ何で、口の周り以外”泥”がついてないの?」
「〜!!キヨ君のばかばかぁ!」
レトさんはキヨ君を叩いてから体育館から出て行ってしまった。
てか、喧嘩の理由がしょうもない…
「いっつも嗚呼言う風なんだよ、あの二人」
後輩先輩関係なしにね〜
と女の子は呟きながら笑った。
その笑顔は少しだけ悲しい顔をしていた
―――
女の子と別れ、俺とP-Pは各席に座って入学式が始まるのを待っていた。
あ…女の子野名前聞くの忘れた…