参考になるかは分かりませんが、書いてみます。
題名にそぐわなければ、無視してください。
第一章
「都っ。」
俺は、幼馴染みの桜木都に声を掛けた。
「あっ、駿。珍しいね。凌介君たちと一緒じゃないなんて。」
「俺だって、独りで居たい時だってあるっつーの。」
ブツブツ言いながらも、十センチ下にある、都の顔をのぞき込む。お人形みたいに長い睫毛、プクっと膨らんでいる唇、低い鼻、パッチリ開いている二重の目。どこからどう見ても、100%可愛い。
「ちょっと駿。人の顔のぞき込むなんて最低ー」
パッチーんと、俺は頬をぶたれた。ちっさい割には、威力があり、いつも手形がついている。
「いってーな、何すんだよ。」
打たれた頬を摩りながら、都の方を見た。その顔は代わりらしく、膨れていた。俺は、面白がるかのように、頬を突っつく。
「ちょっと駿。やめてよぉー。」
そう言って俺を睨む目は、怖くもなかった。頬を膨らまして、俺を睨んでいるからだ。いつも、この顔が見たくなり、いたずらをやってしまう。
まぁ所謂、男心ということだ。
「まあそう怒んなって。新学期になったばっかだぞ?気楽に行こーぜ。っな?」
俺は屈託の無い笑顔を都に見せ、手を頭の後ろで組み、手で、持ってる鞄を下げる。
「もう、駿。何言ってんのよ。あんた今年は中学三年生なのよ?もっと勉強しないと、中学卒業だって危ういのに。」
「ったく、ぅるせーな。お前には関係ねーだろ。」
いつも、こんないじけた態度を見せて、都を怒らせてんのは、誰でもない。俺だ。だけど、素直に慣れねーのは男心ってゆうもんだ。(云わねぇか。)
まぁ、今年の新学期はこんなちっぽけな幸せな話から始まるんだ。