ピピピッ…ピピピッ…
いつもどおり、朝5:40。
いつも通りの朝、いつも通りの時間。
でも、今日は、始業式。私みたいな
女の子じゃなければ、うきうきして、
新しいクラスで友達できるか心配で、
ドキドキするのだろう。でも、わたしは、
どんなクラスであろうと、関係ない。
だって友達なんて作らないし、クラスに
馴染もうとも思わないから。
「……めんどくさっ。」
思わず口からはそんな言葉が出る。
でも、本音だ。めんどくさい……
女の子なら、まず、大体の人がどんな
グループにはいるかを考えるのであろう。
さっきも思ったけど、友達なんて作ら
ないし……関係ないね。
「アリスー⁉︎起きてるのーー?朝ごはんできた
から、降りておいでーー。」
「はぁーい。」
私の部屋は、2階にある。いちいちいちいち
降りるの、めんどくさいんだよね。
……朝ごはんは、目玉焼き、味噌汁、
白ご飯。ザ・和食って感じだよね。
「いただきまーす。」
私は、いただきまーすと言うと、
ぱくぱくと無言でご飯を食べていた。
6:50
「行ってきまぁーす。」
そんな声とともに私は、学校へと
向かった。そして、やがて周りは
桜の綺麗な花でいっぱい。
「桜……綺麗ね…………。」
「あー、綺麗だな。」
突然横から声がした。
「……聖亜ね…何か用?」
「うわっ、その言い方ひでーな……
なぁ?一緒に学校行くくらい、いい
だろ⁇」
バカか、こいつは。
「知るか、そんな事。……はぁ、
貴方、一緒に行っていいって言う
まで、絶対に黙らないでしょ?」
すると、聖亜は、笑顔で
「……あぁ!そのつもりだが、
何か問題でも?」
「問題でも?って、こっちは問題
あるんですけど⁉︎……聖亜って、
私にはどこがいいのか全くわからない
けど、モテるじゃない。クラスの女子に
睨まれたり、からかわれたりするの、
すっごく面倒くさいのよ。」
私は、聖亜の事、苦手なのよね…聖亜
じたいが嫌いな訳じゃないけど、モテる
から。一緒にいると、クラスの女子に
面倒くさい事されるから。……まぁ、
朝早いし、少しくらい、今日はいいかな…
って思うけど……でも…
「なぁ〜?いいだろ〜?一緒に行こうぜ〜」
「……まぁ、少しだけならいいわy……」
「本当か⁉︎いいのか⁉︎……サンキュー‼︎」
聖亜の笑顔って、かわいいな。以外と。
私は、笑顔の聖亜を見て、そんな事を
思っていた。
でも…でもっ…私は、学校の誰かと
恋をする事は出来ない。……だって、
私たちの掟。……定めだから。もとから
決められている人と結婚なんかもしないと
いけない。……私だって、普通にっ……
みんなみたいに恋をしてみたいよ……。