愛琉side
お昼時お決まりの恋バナをしていた。
「月花は好きな人いるのー?」
「えぇー、鈴風はー?」
二人がキャッキャッと恋バナをしているなか愛琉は一人お弁当を黙々食べていた。
「あたしは〜・・・アレ」
鈴風ちゃんの指差す方には平山くん。
「ひらっ!!」
驚いて叫びそうになる月花ちゃんの口を鈴風ちゃんがとっさに塞いだ。
「しぃーっ!!」
月花ちゃんはコクコク頷いた。
「・・・えっと、鈴風は平山が好きなんだ?」
「そー!月花は?」
興味津々と言う感じだ。
「・・・アレ」
月花ちゃんは深海くんを指差した。
「・・・深海ねぇ・・・」
「イケメンだし、優しいしー!」
「平山の方がじゃん!」
二人がしばらく言い合いした後鈴風ちゃんが言った。
「てゆーか、愛琉は?」
「・・・ケホッ!」
突然なので喉を詰めてしまった。
手元にある麦茶を飲み声を発した。
「まだいないよー!」
「・・・まだ?」
鈴風ちゃんが私の顔を除き込む。
「・・・分かんない。」
「「何が?」」
二人して聞いてきた。
「うーんと・・・『恋』とか『愛』言われてもいまいちよく分かんなくて」
「・・・はっ?」
鈴風ちゃんは口を開いたままだ。
「待って待って待って!」
月花ちゃんが頭を整理してから聞いてきた。
「恋が分かんないって、どうゆうこと?」
「そもそも、好きって感情が分かんない。」
次は月花ちゃんが口を開いたままになった。
「え?愛琉、恋したことないの?」
「うん。」
二人は驚いていた。
・・・恋ってなんだろう?