〜prologue〜 大好きな君の背中に、今日もまた一言だけ呟いてみる。 聞こえないように、聞こえないように、誰も居ない時にそおっと小さな声で。 「ねえ、大好きだよ?」 君に届くはずもないって。私は自分でも笑っちゃうくらいの臆病ものかもしれない。それでも、 何かが届くと信じて、少し離れた君の背中に今日もまた呟いてみる。 「君の背中に羽を……」