瞬 ―シュン―

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5:なちりん:2015/06/28(日) 16:01 ID:P56

「シュン君、お指名入りましたー」
何故か、開店直後に何時も、俺に指名が入る。それは、No.1として嬉しいことではあるが、最初に指名をしてくるのが、うちの学校の沖野恵先生なのだ。
今まで俺が中学生だと見抜いた客は居なかった。
俺は、指名が入った席まで行くと、
「ご指名有り難うございます、シュンです」
そう言って軽く頭を下げて、隣に座った。
「シュン君は、いつ見てもかっこいいわね」
俺を見つめながら言う先生の目は、完全にハートに成っていた。学校でも優しい先生は、学校でも有名な美人だ。
留学していたとかで、英語が上手い。
「ありがとうございます」
そう言いながら、さりげなく腰に手を回した。
「恵さんも、いつ見ても綺麗ですよ」
耳元でそう呟くと、大抵の女はイチコロだ。この女も、今まで落として来た女どもと同じぐらい簡単に落ちた。
「シュン君、ご指名です。ちょっとの間借りますね」
今そう言ってきたのは、島川遼。俺の大の親友であり、幼馴染みの男だ。高校一年生だから、俺より一個上。
俺は名残惜しそうに、腰に回していた手に力を入れ、
「後で戻ってきますね」
耳元で囁くと、遼について次の指名客の所に行く。


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