葉桜-ハイ・ファンタジー-

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3:榊 美弥俚:2015/07/12(日) 11:41 ID:ZoA

学校の昇降口の前。校庭には花が咲いてる時はキレイな桜がある。
今はもう葉桜で、ちっともキレイじゃない。
そんな葉桜を眺めている少年が1人。あれは・・・誰だろう?
少なくともここの学校の生徒ではない。
そんな疑問を持ちながら歩いていると、その少年は、葉桜に背を向けて歩き始めた。
校門に向かっている。
帰るのだろう。明るいと言ってももう5時だ。
私も校門へ向かう。
すると、少年が葉桜の方へ振り返った。

その時・・・少年の姿が一瞬透けたように見えた。
視界に入ってるはずの私にも全く気が付いていない。
さっきから葉桜が葉を風に揺らして音を立てている。
少年が校門から出たときにもその音は止む気配を見せずザワザワと音を立てている。
校門から出て右と左を確認するも、少年の姿は見えない。
私は、さっき少年の姿が透けて見えたのが気がかりで仕方なかった。
少しぐらいいいだろうと思い、確か、右に曲がったはずの少年の後をつける事にした。
少し足を速める。このまま追いつけなかったら意味が無い。

これが、全ての始まりだった何て、今の私は知るよしもなかった。


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