君と僕の最初で最後の夏

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3:扇風機:2015/07/21(火) 19:11 ID:ehg

「じゃあねー」
「うん、26日にショッピングモールね」
今日は終業式。夏休みの前日に、はしゃぐな、浮かれるな何て無理!
集会中も、落ち着かなくてわいわい、ガヤガヤ。
おかげで、担任から宿題追加されました(汗)


「あっ渋都!」
「璃子、行くぞ」
…えっ、どこに!?
一瞬焦ったら、どこかにのせられて、目隠しされた。
ブスッ
耳におかしな感覚。耳栓つけられたんだ。
「 …………ね、ok?」
「う……せて!」
耳栓をつけた耳でも何となく聞こえるその声は、
渋都と一人の女性の声。
なに?私、何されるの?助けて!
そう言おうとした瞬間、口もとを布でおさえられ、声が出せなくなった。


耳栓がはずされた。
目隠しもはずされ光が眩しい。
自分の中で1時間くらいたった頃。
スポッ。耳栓がはずされた。
目隠しも口もとの布もはずされた。
光が眩しい。何分かぶりに吸う空気も新鮮。
「もー渋都!何するのよ〜!?」
「ごめんごめん。驚かせたくて。それより、外。見なよ」
そう渋都に促されるまま外を見ると…

「う、うわぁ…」
そこは真っ青な海だった。
砂浜では小さい子がきゃっきゃ言って遊んでいる。
「ほら、いこーぜ!!」
服を脱ぎ中に着ていた水着姿になって海に向かって走る渋都。
いつもは大人びているが今日はとてもはしゃいでいる。
よし、じゃあ私も行こう!そう思ったとき。
大変なことに気づいた。
それは、私は普通に学校から家へ帰るつもりだったので、
水着なんか着ていないということ。


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