第一話『初恋の始まり』
桜の花びらが舞い落ちる中、私、北村恵麻は体育館の椅子に座っていた。
今日は、高校の入学式で、私は今日から高校1年生になるんだ。
校長先生の話を聞いて、新しいクラスに入る。
先生が来るまで、みんな友達とおしゃべりをしたりしていた。
その輪の中に入れず、一人でおとなしく読書をしている私。
普通、高校に入っても、中学の友達がいくらかは居るものだけど、この高校にはそんな人は一人もいなかった。
当たり前か。
だって、わざと、地元の中学生がはいらないような高校に入ったのだから。