夏にかける青春

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4:陽葵◆KE:2015/09/15(火) 20:27 ID:y/2

*季節*

りゅーに恋してからの日々はすごく早かった。

・・・気付けばもう季節は春だった。

2年になった私。
クラス替えの季節。

・・・りゅーと同じクラスになれますように。

私のクラスは・・・E組。

りゅー、龍希・・・。
・・・必死に目で探す。

すると後ろから肩を叩かれた。
振り返ると、

「りゅー!」
「よっ、月、何組?」
「E組だよー」

するとりゅーは、驚いた顔をして言った。

「マジかっ!」
「・・・マジだけど?」
「俺も、E組!」

・・・嘘、嬉しい!

「やったじゃん、よろしくね!」
「おーよ!」

そして教室へ向かった。

席は窓際の一番後ろでりゅーの斜め後ろ。

・・・この場所、超いい!

少しするとロングヘアの女の子が私の前の席に座った。

・・・可愛い。

キレイな黒髪で、ぱっちり二重。
・・・絶対モテるよ、この子。

なんて、みとれていると声をかけられた。

「ウチ、大島愛!」
「・・・愛ちゃん?」
「そ、君は?」
「・・・岡本月。」
「ルナ?めっちゃ可愛い名前!気に入った!」

すると、愛ちゃんは私のことを見て言った。

「ショートボブ似合う女の子っていいね。」
「・・・ん?」
「いや、月ちゃんめっちゃ似合ってるやん?」
「・・・そうかな?」

初めて言われた。
・・・しかもこんな美人に。

「髪染めてるん?」
「ううん、染めてないよ?」
「そーか、地毛か!めっちゃキレイな色やん!」
「愛ちゃん、めっちゃほめるね!」
「・・・そう?でも、悪くは思わんよね?」

確かに。
愛ちゃんっていい子なんだろうな。


少しして、私の隣に男の子が座った。

・・・見た目は完璧不良。

茶髪だし、ワックスしてるの分かるし、制服着崩してるし。

・・・やばー。

「遅いぞ、燐っ!」
「うるせーわ!」

・・・りゅーの友達?
すごい仲良さそう。

「・・・月?」
「・・・んあ?」

りゅーがいきなり声をかけてきた。

「どーした?」
「え、別になにも?」
「そっか、あ!」
「何??」

りゅーは何か思い出したのか大声で言った。

「愛とは話したよな?」
「うん、話したよ?ね、愛ちゃん?」

愛ちゃんは振り返ると笑顔で頷いた。

「そっか、燐は?」
「・・・りん?」
「紹介するな、コイツ五十嵐燐!」

燐くんはダルそうな顔で私を見た。

「・・・岡本月です。」
「五十嵐燐。」

怖っ!

「コイツ愛想悪いんだ、ごめんな」
「え、全然だよ!」
「根はいい奴だから!」

りゅーは笑顔で言った。

・・・やっぱ、優しいんだ。
絶対、モテるよね。


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