『幼馴染み』
大和と別れてすぐのことだった。
プルルルルッ
携帯に着信があった。
「もしもーし?」
『もしもし?』
「綾斗・・・」
幼馴染みの綾斗だった。
「どしたの?」
『今から会えね?』
「いいけど・・・??」
『じゃあ、いつもの公園で待ってる』
プツッ___
いつもの公園。
小さな頃からよくそこで遊んだよね。
中学の時は絡んだりすることが少なかったけど、高校に上がってから毎日のように夜は待ち合わせている。
・・・カップルみたい、なんて思ったりしてみて。
「ぉお、ちぃ!」
「綾斗ー」
「昨日ぶりー!」
「なにそれー」
いつもみたく、ブランコに座って話した。
「てか今日どーしたの?」
「何が?」
ウチがそう聞くと、綾斗は聞き返してきた。
「急に電話してきて」
「あー、気分?」
「・・・え」
綾斗が真顔で言うから笑ってしまいそうになる。
「ちぃ、笑おうとした?」
「し、してないしてない!」
「した!」
なんていい合いをして、バイバイをした。
・・・この時からウチの気持ちは決まってたのかな?