【寒空はキミのウソを笑ってた】

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8:空ラビ◆mU:2015/10/04(日) 23:37 ID:xlg

No,4 『意味か分からなくて』

春君はそんな人じゃないよね…!?優しくって頼りになる、春君だよね?
なんで、雪ちゃんはいないの?
色んな考えが頭をめぐる。当然頭痛はするけれど、今はそんなこと言ってられない。ゆっくりと2人を見てみる。すると…結城君が話しはじめていた。
「俺…は、守りたかった。絶望なんて、…みぃに…未来にみてほしくなかった。俺だけ、苦しんでればいいと…」
少しうつむきながら結城君はそう言った。……みぃって呼びかけたよね?私のこと、未来じゃなくてみぃって呼ぶのは雪ちゃんと、春君と、…………あとの一人は   誰?
俺だけ苦しむって?何なの…?
戻ってきたのはいいものの、さらに混乱することになる。いまだに春君は、結城君の胸ぐらを掴んだままだし。
どうしよう…私が一人、デジャウな気もするけれど、悩んでいた。誰のことも助けられていない…「みぃ!」
え?この声…、
「雪ちゃん!なんで?春君たちと…」
「心配したのよ…帰ってとは言ったけど…あんなこと言うんじゃなかった…また迷子かと…」
息を切らして走ってきた様子の雪ちゃん。気になることは教えてもらってないけれど、それでも雪ちゃんといると安心する。
「ごめんねっ!それでさ、春君と結城君は「ふざけんなっっ!!」
春君と結城君がどうして、喧嘩のようになっていたのか。それを聞きたかったけど… 怒らないはずの春君の怒鳴り声が聞こえて、雪ちゃんと二人で思わず固まる。
「なんでだよ!?だったらなんで、ウソなんてついた!?まだやり直せたじゃねーかよ!?なんで…なんで…
「もうやめてよっ!!」
気づいたら、春君と結城君を止めようとしていて。何がしたいのかわからなかったけれど。
「私、そんなの嬉しくない!!私だって気づいてるよ!?私と結城君の間で何かあったんでしょ…?あったとすれば、記憶の空白の…5歳のころ。」
ハッとした表情で、春君は私を見る。
結城君も少し驚いたように、私をじっと見つめた。
「みぃ、気づいてたのか?」
春君が傷ついたように、悲しそうに聞く。
「結城君といたら、頭がズキズキするの。それが、証拠なんでしょ?」
少しの静寂が訪れる。後ろからゆっくり歩いてきた雪ちゃんが言った。
「4人で…話しましょう。そうしないと、解決しないんじゃない?」

運命の歯車は周りはじめた。
……君とまた出会うために


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