シャコシャコシャコ… 「ダメだ…取れないや。」 額の汗を拭って、美彩はため息をつく。 ゼッケンの黒い汚れを取ろうと、トイレ掃除用においてあった風呂洗剤で、ゼッケンをこすったのだが、全く取れる気配はない。 どうやら油性ペンらしい。 美彩はため息をつき、汚れを取るのを諦めゼッケンを絞った。 その部分だけ内側にタオルをしのばせ、 冷たくならないようにする。 そしてー。 美彩はうつむき、つぶやいた。 「私…何をしたんだろう。」