「警察来るから。少し落ち着け。お前の話が本当なら、お前の住まう神社の名前言ってみろよ。」
俺が冷静に少女を説得し、少女は手を握った。
「妾の住まうのは華狐(かこ)神社じゃ。これで納得してもらえたか?」
「最後にもう一つ。俺のこと見たことあるか?」
あの神社に住んでいるなら、俺があの神社でドジやってながらも頑張っていることを知っているはず。
「あぁ。知っておるぞ。昨日ほうきを持ちながら凄いこけ方して、通行人にほうきが当たってすごく叱られていたな。」
「…一旦お前俺の家来い!」
俺は少女の腕を掴み、家の方へと走り出した。