*・*・*
放課後、叶美先輩が来るのを教室で待っていた。
ガラガラ___
教室の扉が開く音に敏感に反応して振り返る。
「…あ、えっと」
扉の前には野球部員っぽい坊主が立っている。
「…はい?」
「叶美ちゃんに言われて来た。」
「あ、そうなんですか。わざわざありがとうございます!」
そして私達はグラウンドに向かった。
向かう途中。
「名前は?」
「林田 楓だよ!」
「楓ちゃんか。俺は2年の坂本龍樹。」
2年って!
先輩じゃん!
敬語使わないと!
なんだかんだでグラウンドに到着すると真っ先に叶美先輩が話しかけてきた。
「楓ちゃん!来てくれてありがとう!」
「あ、はい、あの…」
「監督ーー!マネージャー連れてきましたー!」
…え?!
すると、叶美先輩が、耳打ちしてきた。
「ウチの監督、マネージャー嫌いだから愛想よくね。」
「え、あ、はい?」
マネージャー嫌いな監督さんなんているの?
初めて聞いたよ。