〜海ゆりレストランへようこそっ!!〜レストラン&学園ストーリー

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7:如月ショコラ◆guI:2015/11/10(火) 20:23 ID:hNg

第1話[腐れ縁とオムライス]-NO.2-


―ああ、そうだけど。


―忘れたのかよ。幼馴染の篠原尚吾だよ。


―まぁ、今すぐには思い出せねぇかもだけど、少しずつ思い出してくれればいいぜ。じゃあな。


尚吾の声が無限にループしている。


この間から3日、1秒たりとも途切れないこの声。


まるで、恋する乙女のように顔さえも頭から離れない。


「もうっ!!なんなのよ、じぶんっ!」


おもわず、こえが出てしまった。


―こんな自分を抑えるのに精一杯でレストランどころじゃないよ・・・


そして、なぜか今までの自分が見えてきた・・・・・・。


今よりも1週間まえ。

     ◆◆◆

「パパ〜!!これ捨てていい〜?古臭いし、なんか、ダサい・・・し・・・」


わたしは、古ぼけたキッチン用品を見つめながら言った。


「だめだよ〜〜〜!!!それ、いつかまたレストランを始めるときに〜、ってとっておいたんだから。」


「ふ〜ん。」


パパは一生懸命大切そうにキッチン用品をしまった。それだけ大切なのだろう・・・


今までにないくらい家の中はほこりだらけだった。


「意外と広かったんだね〜!!2Lの小さなアパートだと思ってたからさ〜!!」


「お母さんもびっくりよ〜〜!!こんなに広かったのね!・・・あっ!そうだわ、今までお世話になった家


なんだから、お礼を言いましょうよ!!きっと、家の神様が微笑んでくれるわよ!!」


「家に神様っているのか・・・?まず、、、。」


「きっといるわよ!どこかに・・・!」


「そうだね!!じゃあいくよ〜〜!せ〜のっ!!」


『『『今日という日まで住ませていただき、ありがとうございました!!!!!!!!』』』


「よしっ!!!日本へ向かうぞ!!」


パパは大きなボストンバックを抱えて、玄関を出た。


わたしは、敬礼のまねをして、


「ラジャ〜〜〜!!」


そう叫んだ。何もない家に響き渡った。

今から、新しいときがはじまるんだ!って思うと心がわくわくした・・・。

第1話[腐れ縁とオムライス]-NO.2- おしまい
次回 [腐れ縁とオムライス]-NO.3- お楽しみに!!


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