僕のクラスにはいじめがあった。
教室の後ろの方にある小さなスペースでそれは毎日のように行われていた。
教師がいじめを認めようとしないのをいいことにクラスのほとんどの人が
いじめに参加している。まあ、大体は近くで見てたまに笑ったり、ほとんど仕事の無い見張り役をしたり...と
直接害を与える者は少数で。
たまたま一番後ろの窓際の席だった僕は毎日読書をしながらちらちらとそれを見ていた。
男子にしては髪は長めで、顔は特別整っている訳でもないが不細工でもなく、白く細い肢体。
地べたに座り、蹴られたりしながらもソイツはひきつった笑みを浮かべている。無理をしているようなそんな笑みを。
でもそんなのどうでもいい。
どうせ僕には関係ないんだから。