目が覚めたのはそれから少ししてから
起き上がると、目の前には高校生のころ使っていたバッグが目に入った
捨てたはずの、あのバッグが
よく思い出してみる
あの手紙には過去に戻りたいのなら、と書いてあった…?
私は今、過去に来ている、ということなのか?
「葵っ、早く起きなさい!!今日、始業式でしょ?遅刻するわよ?」
お母さんの声…
「はーい!」
とにかく、私は高校に行く準備をする
そして、リビングに入る
すると
「おはよう、葵ちゃん」
おばあちゃんがいた…
死んだはずのおばあちゃんが…
「おばあちゃん!!」
私はつい、おばあちゃんに抱き付いていた
「おや、どうした…?」
そっか…。おばあちゃんはこの時生きているんだ
私、過去に戻れてよかった
今から人生をもう一度やり直そう
あいつも…
翆とのことも、ちゃんと…
『ピーンポーン』
チャイムが鳴った
翆が来たんだ…!!
また、翠と一緒に学校に…!
家のドアを開ける
これからが新しい人生の始まり…