家などないからホテルに帰った。
あまり滞在するといけないのであと2日か3日位かななどと考えながら洗濯する物をホテルマンに渡した。
部屋でワインを飲みながらハンカチを貸してくれた男性を探していた。
様々なデータを元に自分が探している男性と比較していた。
すると
ピコンッ
と音がした。
画像を見るとハンカチを貸してくれた男性とほぼ一致。
「ジャスト...。」
と言いながら他の事も調べていると家族構成と言う所で手が止まった。
『結城 誠』
その名前は12年前の事件に関わった政治家の名前だった。
偶然にもハンカチを貸してくれた男性・結城 信の父親だった。
信の職業を見てみると『刑事』と書かれていた。
目を細めどうするか計画を練った。
刑事だから少しでも変な行動をすると怪しまれてしまう。
しかしまだ彼の刑事の仕事ぶりを見ていないから決めつけるのはまだ早いとし明日は偵察すると決めた。
ワインを飲み干し目を閉じた。
「12年たった今もまだ犯人を見つけられていない。でも今度こそ見つけるよ。例え死んでしまったとしても絶対捕まえて殺してやる。」
青いシーグラスを見つめながら呟いた。
するとシーグラスが僅かに光ったように見えた。