「ねえ、次はいつ学校来るの?」
「苺だけズルいよ」
「私だって頑張って学校行ってるんだけど」
「ねえ、何か言えば?」
容赦ない言葉が私に突き刺さる。電話越しなのに、彼女のイライラしている顔が頭に浮かんだ。
恐怖に足が震え、受話器を落としてしまう。
「うるさっ!ちょっと、ふざけてんの?何か言えって言ってるんだよ!!」
私は変わり果てた彼女の態度に、ああ、人間は恐ろしいと思う。
「いい加減に_____」
私はそこで電話を切った。
部屋に入ると、姉が携帯電話をいじりながら私を鼻で笑う。
「またゆりちゃん?」
私は無言で椅子に座る。
「チッ、無視かよ」
姉はイラついた様子でイヤホンを装着した。
私はこんな友達も姉も大嫌いだった。
もし居なくなっても悲しまないし、涙だって出ないだろう。
むしろ、笑ってしまうかもしれない。
…あれ、私はいつからこんな残酷な人間になったんだろう?