「今さらって思うかもだけど。」
キミはそう前置きして意外な言葉を口に出した。
「日葵(ひまり)ちゃんが好き。。。です」
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「え、、、!?日葵、冬弥(とうや)のこと好きなの?」
そんなことを友達の美結(みゆ)に言われたのは給食を食べ終わってすぐだった。
「え、は?ち、違うよ!?」
「何その歯切れの悪さ。絶対好きだな!」
私は青木日葵。第一小学校6年生。
冬弥は幼稚園からの幼なじみ的な存在。
「え、だから冬弥って言うのは漫画のキャラでー」
一生懸命ごまかしたが美結は「えー?嘘でしょぉ?」と言って結局バレてしまった。
たださえバレて恥ずかしいのに美結はもっと酷いことをした。
「ねえ聞いてよー。日葵の好きな子冬弥だってー。」
めちゃくちゃ大きな声で他の子にもバラし始めたのだった。
「えー!ヤバくない?日葵ちゃん、あーいうタイプだったんだぁ」
「うん!ヤバい!」
「あーあ、日葵ちゃんカワイソー」
皆口々に自分の意見を言ってチラチラと私の方を見てきた。
「最悪。」もうこの一言以外声にだせなかった。
もっと最悪なのは冬弥くんのところにこの情報が行き渡ったことだ。
冬弥は軽く笑っただけで、というか苦笑いをして
「ばらしたのだれ?そいつサイテーだなぁー。」
と言っただけだった。
やっぱり冬弥くんは優しいなぁ。。。
〜そんなある日、事件は起こる。〜
「え!?冬弥。。。転校?」
「イケメン転校かぁ第一小もとうとうイケメンいなくなったなぁ。あとはぁ緑川くんでしょぉ。」
え・・・・?
そんな。。。