美加は、いきなり佐蔵宮に話し掛けられたので、少しとまどったが、すぐに正気に戻った。
「ああ……えっと…佐蔵宮君だよね?
私に何か用かな?」
美加の頭の中では、『小学校のクラスメート』としか記憶になかった。
(何か用があるから、わざわざ声を掛けたんだよね?……小学校の頃に話した記憶はあるけど…何の用かな…今更………)
すると、佐蔵宮は、顔を赤くして、こう言った。
「俺と付き合って下さい!」
(………………………え!?告白!?)
突然の告白に、美加も、そして………
後ろにいた光まで不思議な顔をしていた。
自分の彼女が、目の前で告られているのだから、驚かないはずがない。
それも、学校中の人気者、
佐蔵宮 和斗に。
「…………美加…っ…行くぞ……」
光は、少し辛そうな声を出して美加の手を引っ張って行った。