チョコレートは悪魔の食べ物である。人を骨抜きにしてしまう程甘い。 バレンタインデー…それは浮かれた甘い恋愛ソングが街中に流れ、チョコレートの甘い香りが鼻腔をくすぐる。何となく甘い雰囲気で酔ってしまいそうだ。 それは僕、山田太郎の通う桜田門中学校も例外ではない。 贈られる側は、その甘いお菓子を受け取り、まさに骨抜きという言葉が相応しい状態となる。 贈る側は、普段の猿山の猿のような様子は一変し、随分としおらしくなる。 …実に不快である。