プロローグ
目を覚ますと、何時も見ている見慣れた天井とは違う物が目に見えた。
身体が悪い子でも吸えそうな、気持ちの良い空気。
雨が一滴も降らなさそうな、雲一つ無い澄んだ空。
私は、今まで何をしていたのだろう。
そして、此処は何処だ?
記憶がさっぱり残っていない。
……それに、自分の名前すら分からない。
せめて自分の名前くらいは覚えておかないとなぁ。
私が寝ている地面は、緑の芝生らしい。
少し動くと、ザクッザクと音がする。
__そんな時、誰かに声を掛けられた。
「はじめまして、___ちゃん!今日から、私達と一緒に住むんだよ?」