~side~rio~
「なんなの?あの、入学当日にぶつかってきた不良っ!先パイ?」
「あのね、亜里香の情報によるとあの人は2年で有名な不良らしいけど、モテてるんだって」
亜里香はすぐ情報が耳に入り、伝えてきてくれる。いわゆる、報告係?みたいな存在だ。
「確かにイケメンだったけど、態度わるすぎ!サイテーっ」
「イケメンな事は認めるんだ〜(笑)」
ニヤニヤと亜里香が私の方を見てドヤ顔をした。
「言い忘れてたけど、私、彼氏できたんだ〜」
「え、まじで!誰、誰!?」
「笹原くん♡」
笹原くんとは、説明しよう。小学校が同じで、私の好きな人だった。でも、笹原くんと亜里香が両思いなのはみんな知ってて、私は告白できないままだったんだ。
「へ、へぇ。笹原くん、優しいから安心して任せられるな〜」
「亜里香が子供みたいじゃんっ!」
べしっと亜里香に頭を弱く叩かれた。
「だって、そうでしょ…?」
「え…」